2025/09/19 09:40

小学3年生でマレーシアの地で出会ったゴルフ。遊び感覚で始めたスポーツが、やがて人生そのものとなっていきました。

専修大学を卒業後、プロゴルファーとして歩み始めた櫛山卓哉さん。一時期はタイに移住し、海外ツアーにも挑戦。現在はティーチングプロとして活動しながら、自身も競技を続けています。

「好きなことを仕事にできる人はそんなに多くない。すごく恵まれている」と語る櫛山さん。30歳を超えた今も、日々の小さな成長を大切にし、自分で決めたルールを守り続けています。

今回は、そんな櫛山さんのゴルフ人生と、競技における繊細な感覚の重要性、そして愛用するSHINDEN×BA靴下への想いについて詳しく伺いました。

櫛山卓哉さんのプロフィール

・出身:千葉県
・麗澤中学・高等学校卒業
・専修大学卒業
・現在はティーチングプロとして活動しながら競技も継続
・2024年ティーチングプロ資格者限定大会で5位入賞

偶然のスーパーでの出会いが導いた運命。SHINDEN×BA靴下との出会いは人生を変えた。

ーーーまず最初に、SHINDEN×BA(突破)靴下との出会いについて教えてください。

去年の初旬に、本当に偶然の出会いがあったんです。自分のマンションの前にあるスーパーに買い物に行った時、たまたま野球でスカウトをされている大慈彌さんという方も買い物に来ていて。

大慈彌さんとは4、5年の知り合いだったんですが、その日はお酒が入っていたこともあって、いつも以上に盛り上がって話していたんです。そしたら「ちょうど明日、東京でこういう事業をやってる中本さん(株式会社SHINDEN代表)たちが来るから、もしよかったら一緒にご飯食べない?」という話になって。

それで中華料理店でみんなでご飯を食べたのが最初の出会いでした。本当にたまたまで、僕がその時間にスーパーに行かなければ絶対に出会っていなかったですし、大慈彌さんも何を買いに来たか忘れるぐらいお酒が入っていたからこそ、あんなに話が盛り上がったんです。この出会い方は本当に面白かったし、今思えば運命だったのかなって思います。

父の転勤先マレーシアで運命の出会い。住居を囲むゴルフ場が人生を決めた。

ーーー本当に偶然の出会いだったんですね。そもそも櫛山さんがゴルフと出会ったきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

ゴルフを始めたのは小学校3年生の時です。父の仕事の関係でマレーシアに移住することになって、小学校3年生から5年生まで3年間住んでいました。

日本人学校に通っていて、土曜日はゴルフ、日曜日は少年野球チームという形で2つのスポーツに取り組んでいました。私たちが住んでいたマンションは、おそらく元々森だったところを切り開いて作られたような場所で、偶然にもマンションを囲むようにゴルフ場があったんです。

最初は本当に遊び感覚で、「ああ、ゴルフって楽しいな」って思いながらゴルフに取り組んでいました。当時は将来プロになるなんて全く考えていませんでしたが、今振り返ると、あの環境がなければ今の自分はないですね。

体格のハンデを乗り越える決意。野球からゴルフへの転向に込めた想い

ーーーマレーシアでの体験が原点だったんですね。その後、ゴルフを本格的にやろうと意識が変わったきっかけはいつ頃でしたか?

日本に帰ってきたのが小学校6年生の時だったんですが、その時に大きな転機がありました。

今も体は小さい方なんですけど、当時からやっぱり周りの子たちと比べて体格が小さくて。野球を続けていても、子供ながらに「これじゃあプロにはなれないかな」って感じていたんです。

体が小さいというハンデを考えた時に、ゴルフの方が可能性があるんじゃないかって思ったのが、本格的にゴルフ一本に絞った理由ですね。

それで日本に帰ってからは週1回、近くのゴルフスクールに通うようになりました。そこのコーチが麗澤中学のコーチも兼ねていて、「あなたも来なさいよ」という感じで私立受験をして進学することになったんです。

ーーー体格というハンデと向き合いながらの選択だったんですね。中学時代はどのような変化がありましたか?

中学校に入ってからも最初はそれほど結果が出なかったんですが、3年生になった時にようやく結果が出始めて、今まで感じたことのない違う楽しさを味わうようになったんです。

周りからすごく褒められるようになったり、大会で勝ってゴルフの用具提供の話が出てきたり。中学生でそういう話が来るのは結構早い方だと思うんですが、それが嬉しくて。

「ああ、これは楽しいな」って、もともとあったゴルフへの楽しさとは全く違う種類の楽しさを感じるようになりました。

高校2年生の時には国体の千葉県代表にもなって、そこから周りにレベルの高い選手たちがどんどん増えて、プロの試合に出始める同世代もいました。そのあたりから本格的に「プロになりたい」と思うようになったんです。

大学時代のイップス体験が教えてくれたもの。挫折から這い上がった原動力。

ーーー順調に成長されていたんですね。大学時代はいかがでしたか?

大学は専修大学に進学したんですが、最初の1年ぐらいは順調だったんです。でも、人生そう甘くはありませんでしたね。2年生の中盤から後半にかけて、軽いイップスのような症状が出てしまって。

あの時は本当に「もうこれはダメだ」と思いました。自分のスイングに自信が持てなくなって、思うように球が打てない。今まで積み上げてきたものが一気に崩れ去るような感覚でした。

それで「もうゴルフでは食べていけないかもしれない」って、本気で思って就職活動の合同説明会やセミナーにも行き始めたんです。

ーーーそれは辛い経験でしたね。どのようにしてその状況を乗り越えられたのでしょうか?

3年生の時に、新しいコーチについてもらうことになったんです。これが本当に大きな転機になりました。新しいコーチの指導で、イップスの症状が改善されていって。

「あ、このままプロになれるかもしれない」って思えるようになったんです。それで結局、プロを目指していくことになりました。

あの挫折があったからこそ、今の自分があると思います。順調にいっていたら、きっと慢心していたでしょうし。イップスという挫折を経験したことで、ゴルフの難しさや奥深さ、そして諦めない心の大切さを学ぶことができました。

タイ移住での挑戦とコロナによる挫折。夢破れても前に進む力

ーーー挫折を乗り越えてプロの道に進まれたんですね。卒業後はどのような活動をされていましたか?
卒業してすぐに成田のゴルフ場に所属になったんですが、最初の1年はあまり日本で試合に出ることができませんでした。それで思い切って、コロナ前まで1年の半分をタイのバンコクで過ごすという挑戦をしたんです。

6か月は日本、もう6か月はバンコクにいて、タイから国内の試合に出たり、近隣の東南アジアの試合に出場していました。当時は「海外で経験を積んで、いずれは世界で戦える選手になりたい」という夢を抱いていました。

ーーー海外での挑戦、素晴らしい決断ですね。その後はどうなったのでしょうか?

ちょうどコロナが流行り始めて、状況が一変してしまいました。海外に行くと前後2週間の隔離が必要になって、スケジュールが全然うまく回らなくなったんです。

それに加えて、試合結果も自分の思い描いていたようにはいかなくて。「このままでは厳しいかもしれない」と現実を受け入れざるを得ませんでした。

でも、あの時に諦めて日本に帰ってきたからこそ、今のティーチングという新しい道に出会えたんです。人生って本当に不思議で、一見挫折に見えることが、実は次のステップへの扉だったりするんですよね。

30歳を超えて見つけた新しい競技観。ルーティンに込めた成長への意志。

ーーー現在はティーチングをメインにされながら競技も続けられているんですね。普段はどのような練習をされていますか?

30歳を超えてから、自分の練習に割ける時間は確実に減りました。でも、だからこそ質にこだわるようになったんです。毎日クラブを触って球を打つということは、自分の中で絶対に守ると決めているルールです。

体が疲れているとか、そういうことがない限りは基本的に毎日、練習場かゴルフ場で球を打つようにしています。月に1、2回ぐらいは休んでもいいかなとは思っているんですが、実際にはほとんど休んでいませんね。

ーーー試合に臨む気持ちはどのように変化しましたか?

これは本当に大きく変わりました。若い時はもう目の前のことに精一杯で、当日もがむしゃらにやっていたと思います。

でも30歳を超えてからは、いろんな知識や経験が蓄積されて、自分の中でのルールやルーティンを確立できるようになりました。今は試合が大きかろうが小さかろうが、できるだけ同じ気持ちで迎えるようにしています。

この変化は、自分でも驚くほどです。若い頃の血気盛んな自分と比べると、今の方がずっと冷静で、でも内に秘めた情熱は変わらないんです。

5時間半の集中力との戦い。オンオフ切り替えに込めた職人の美学。

ーーー精神的な成熟を感じますね。ゴルフは長時間の競技ですが、集中力を維持するために特に気をつけていることはありますか?

これは僕なりの哲学なんですが、人間が一日に集中できる量っていうのは、ある程度絶対値が決まっていると思っています。18ホールで大体5時間半から6時間ぐらいプレーするんですが、それをずっと集中し続けるのは現実的ではないし、効率的でもない。

だから、しっかりとオンオフを切り替えることを本当に意識しています。移動時間とかは「今日の夜のご飯は何かな」とか、そういう他愛もないことを考えて、意識的にリラックスするようにしているんです。

ーーーオンオフの使い分けが重要なんですね。集中する時はどのようなことを意識されていますか?

集中力を最大限に発揮したい時は、次に打つ球のイメージを鮮明に描けるかどうかが勝負だと思っています。ボールがどういう軌道を描いて、どこに着地するのか。風の影響はどうか。その全てを頭の中で明確にイメージできた時に、最高のショットが生まれるんです。

この感覚は、長年の経験で培ってきたものですが、まだまだ完璧ではありません。だからこそ、日々の練習でその精度を上げていきたいと思っています。

ーーー櫛山さんのゴルフスタイルの強みはどこにあるとお考えですか?

僕は体が大きくないので、他のプロゴルファーのようにドカーンと豪快に球を飛ばすことはできません。でも、だからこそ身につけた強みがあります。それは「曲げない」ということです。

本当に曲がらないように、正確に打っていく技術は他の選手には負けないと自負しています。そして、ゴルフって最終的にはカップに球を入れることが目的なので、最後のショートゲームの繊細さが勝負を分けるんです。

この繊細な感覚は、体格のハンデを補うために必死に磨いてきたものです。大きく飛ばせない分、より精密に、より繊細に。それが僕のスタイルなんです。

繊細な感覚が生む勝負の分かれ目。SHINDEN×BA靴下が変えたゴルフへの取り組み。

ーーー繊細な感覚が武器なんですね。用具選びではどのようなことを意識されていますか?

ゴルフクラブって、重さや硬さ、ヘッドの形など本当にいろんな種類があります。でも僕が一番大事にしているのは感覚なんです。

数値やスペックも大切ですが、構えた時の見え方、握った時のフィーリング、そういった感覚的な部分が一番重要だと思っています。技術的な要素は後から調整できても、感覚が合わないと絶対にいいプレーはできませんから。

ーーーなるほど、感覚を重視されているんですね。以前撮影の際にSHINDEN×BAの5本指両面ソックスを履かれていたと思いますが、履き心地はいかがでしたか?
実際に履いてみて、本当に驚きました。今まで履いていた靴下とは明らかに違うグリップ力を感じたんです。ふくらはぎの少し下ぐらいまでのタイプなんですが、ホールド感や安定感が全然違って。

一番印象的だったのは、長時間履いていても疲れにくいということでした。ゴルフって5時間以上プレーするので、足の疲労って結構深刻な問題なんです。でもSHINDEN×BAの靴下を履いていると、明らかに疲れ方が違う。これは本当に実感として感じました。

ーーー実際の効果を感じられたんですね。ゴルフをプレーする際に、SHINDEN×BAの靴下を履くことでどのようなメリットがありそうでしょうか?

特に僕のような繊細な感覚を重視するプレーヤーにとっては、足元のグリップ力って本当に重要なんです。微妙な体重移動や、スイング中の踏ん張りが、ショットの精度に直結するんですよ。

靴下が滑ったり、足元が不安定だったりすると、どんなに技術があってもその繊細な感覚を活かすことができません。SHINDEN×BAの靴下は、そういった足元のブレを完全に排除してくれる。自分のイメージ通りの動きができるようになるんです。

ーーーどのようなプレースタイルの方におすすめできそうですか?

もちろん全てのゴルファーにおすすめできると思いますが、特に繊細なショートゲームを重視する方、アプローチやパッティングで差をつけたい方には絶対に試してもらいたいですね。

あとは、長時間のラウンドで足の疲労を感じやすい方。5本指ソックスって最初は違和感があるかもしれませんが、一度履いてみるとその効果は必ず実感できると思います。

僕自身、今まで「靴下でそんなに変わるものかな」って正直思っていたんですが、実際に履いてみて考えが完全に変わりました。足元から変わるゴルフの質っていうのは、確実にあるんです。

「突破できなかった壁を突破させてくれた」。SHINDEN×BA靴下が支える新たな可能性 。

ーーーSHINDEN×BA靴下の効果を実感されているんですね。櫛山さんにとって、突破の靴下とはどのような存在でしょうか?

これは本当に感謝を込めて言いたいんですが、突破の靴下は僕にとって今まで届かなかったところをサポートして、変えてくれた商品なんです。

今まで、どんなに技術を磨いても、どんなに練習しても、何となくあと一歩というところで壁にぶつかることがありました。特に繊細なショートゲームで、「もう少しだけ正確に打てれば」と思う場面が多々ありました。

でもSHINDEN×BAの靴下を履くようになってから、今まで何かちょっとずれていたところを、バシッと止めて、しっかりとホールドしてくれるようになったんです。より繊細な感覚で、自分のイメージ通りのプレーができるようになりました。

好きなことを仕事にできる奇跡。ゴルフが教えてくれた人生の豊かさ。

ーーー櫛山さんにとって、ゴルフはどのような存在でしょうか?

ゴルフは僕にとって、単なるスポーツを超えた存在です。一番好きなことを仕事にできるって、本当にそんなに多くの人ができることじゃないと思うんです。だから、すごく恵まれているなという感謝の気持ちが常にあります。

でも、それだけじゃないんです。ゴルフをやっていなかったら絶対に出会えなかった人たちが、僕の人生の中にたくさんいます。生徒さん、他のプロゴルファー、業界関係者、そして今回のSHINDEN×BAの皆さんとの出会いもそうです。

さらなる高みを目指して。櫛山卓哉が突破したい新たな目標

ーーー何を大切に日常生活を送っているか教えてください。

一番大切にしているのは、自分で決めたルールを守るということです。毎日クラブに触る、体のケアを怠らない、常に成長を意識する。これらは全て自分で決めたルールなんですが、それを確実に守り続けることを大切にしています。

あと、「少しでもいいから成長しよう」ということを常に考えています。成長しないと、そこで終わってしまう。どんなに小さなことでもいいから、昨日の自分よりも今日の自分の方が少しでも上達している状態を維持したいんです。

ーーー継続的な成長への意識が高いですね。櫛山さんが突破したい目標は何でしょうか?

今やっていることだけにとどまらず、もっと幅広い活動に挑戦していきたいと思っています。ティーチングプロとしてもっと多くの人にゴルフを教えることはもちろんですが、SHINDEN×BAさんの靴下のアドバイザリー的な役割だったり、商品を広めていく活動だったり。

自分の経験や知識を、ゴルフ界だけでなく、スポーツ界全体に還元していきたいんです。アスリートにとって本当に価値のある商品やサービスを、より多くの人に届ける手助けができれば嬉しいですね。

ーーーこの目標を掲げるようになったきっかけはありますか?

やっぱり30歳を超えて、自分の人生を俯瞰して見られるようになったことが大きいですね。今まで受けてきたサポートや、出会ってきた素晴らしい商品や人々への恩返しをしたいという気持ちが強くなりました。

SHINDEN×BAの靴下との出会いもそうですが、本当に良いものに出会った時に、「これをもっと多くの人に知ってもらいたい」って自然に思うようになったんです。自分が感動したものを、同じように悩んでいるアスリートに届けることができれば、それは本当に意味のあることだと思います。

ーーー最後に、どのような選手・指導者になりたいかお聞かせください。

技術的にも人間的にも、常に成長し続ける存在でいたいです。生徒さんからも、同じプロゴルファーからも、「櫛山さんと一緒にいると何かを学べる」「刺激をもらえる」と思ってもらえるような人になりたいんです。

そして、ゴルフの技術だけでなく、ゴルフを通じて人生を豊かにする方法を伝えられる指導者になりたいですね。僕がゴルフから受け取ったたくさんのものを、次の世代に確実に継承していく。それが僕の使命だと思っています。

ゴルフが人生を変えてくれたように、僕も誰かの人生を良い方向に変えるお手伝いができれば、それが一番の喜びです。そのために、これからも自分自身が成長し続けていきたいと思います。